ゆるキャラグランプリとは?

ゆるキャラの人気トップ10を決める大会のこと。
2010年の「ゆるキャラまつりin彦根~キグるミさみっと~」が第1回で、11年度より「ゆるキャラさみっと協会」(現・一般社団法人 日本ご当地キャラクター協会)の主催となった。

優勝キャラクターは滋賀県の「タボくん」・滋賀県彦根市の「ひこにゃん」(10年度)、熊本県の「くまモン」(11年度)、愛知県今治市の「バリィさん」(12年度)となっている。

ゆるキャラ三か条

「ゆるキャラ」の提唱者であるみうらじゅんは、あるキャラクターが「ゆるキャラ」として認められるための条件として、以下の三条件を挙げている。

1.郷土愛に満ち溢れた強いメッセージ性があること。
2.立ち居振る舞いが不安定かつユニークであること。
3.愛すべき、ゆるさ、を持ち合わせていること。

これに加えみうらは「原則として着ぐるみ化されていること」も条件に挙げている。また、郷土に由来する「いろんなものを盛り込みすぎて、説明されないと何がなんだか分からなくて笑いを誘うような」ところ、突っ込みどころの多く「とんちんかんな」ところ、プロが「商品開発のことを考えて、リサーチしたり」せず、行政や市民といったキャラクター作りの素人が作るがゆえのゆるさ、なども指摘する。

条件に「郷土愛」が含まれていることからもわかるように、みうらの想定はあくまで「地方の村おこし・地域振興のためのキャラクター」であり、この定義に従えば全国展開する大企業のプロモーションキャラクターは対象に含まれない。

しかし、2009年の『ゆるキャラまつり』にはNTTドコモの「ひつじのしつじくん」のような大企業のキャラクターも参加を認められており、対象の範囲はやや曖昧になりつつあるのが現状と言える。ただし『ゆるキャラまつり』の実行委員会では、このようなキャラクターの参加を認めるものの、イベント協賛企業のキャラクターとして明確に区別しているため、一応「ゆるキャラ」との線引きをしていると言える。

みうらはひこにゃんがブームになった2006年を境とした「ひこにゃんビフォーアフター」でゆるキャラという言葉の使われ方が変化してきていると指摘する。

ひこにゃん以前は自分たちのキャラクターを「ゆるキャラ」と呼ばれることにマイナスイメージを持っていた自治体側が、ひこにゃん以降は自分たちから「ゆるキャラ」を名乗るようになり、広告会社等のプロが自治体からの依頼を受けデザインや運用を行う「素人ならではのゆるさ」というみうらの定義から外れたご当地キャラクターも数多く登場するようになった。

しかし、ひこにゃん以降でもゆるキャラグランプリ2012で最下位グループを形成したポピアン、浜寺ローズちゃん、フルルのような「ゆるさ」を持つキャラクターは依然として存在しており、「ゆるキャラ」という呼称の定義が広がり、ご当地キャラクター全般を指すようになってきている。

業界でも大手のイベントの一つだった「ゆるキャラまつりin彦根」は2013年より「ゆるキャラ」という言葉を使用せず、「ゆるくない世界で地道に地元を一生懸命PRしている」キャラクターの祭典として「ご当地キャラ博in彦根」へと改名した[21]。2014年には同様の大手イベントだった「ゆるキャラサミットin羽生」も、「企業キャラクターやご当地ヒーロー等に間口を広げるため」という理由で「世界キャラクターさみっとin羽生」に改称している。

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